2007/05/24(Thu)21:34
安芸太田町には町立病院が2つあります。
10年前から病院の統合、機能分担が議論されていました。
合併して町には2つの町立病院があることになっています。
距離にして7キロ程度のところにある病院、それぞれが外来、入院を行っています。
過疎地域にとって医療施設はとても重要です。
高齢者にとっては病院はなくてはならないものです。
できれば近くにあることが大切です。
病院は独立採算が基本となっていますが、なかなかそうはいきません。
自治体が繰り入れという形で財政支援をおこなっています。
町の財政が豊かであれば充分な支援ができますが、財政難な町においては、その繰り出し基準をクリアすることも難しくなっています。
町は近いところにある2つの病院を、機能分担することにしました。1つは今までどおり、もうひとつを外来のみとすることでした。
医師の問題、財政、看護婦の不足…決断をしなくてはなりません。
町として病院をなくすことはできません。苦渋の決断です。
入院機能はなくしても外来までなくすことはできません。
生き残りをかけた決断です。
住民の方にとってはとても重大な事態です。
いままであった機能がなくなるわけですから…
でもいまのままで残すことは難しいと考えます。
いろいろな条件のもと将来を見越して判断しなくてはならなかったと思います。
昨晩住民説明会があったようです。
たくさんの方が集まっています。
日曜日にも説明会が予定されています。
ただ残念なのは、6月から実施される事です。
いま会されている説明会は住民の意見を聞く場ではなく、決まっていることを説明するだけのものです。
たしかに説明責任がありますから、説明することは当然です。
しかし、本来なら決定する前に町民の方の意見を聞く場が必要だったと思います。
結果は一緒だったとしても、後者の方を選択するべきだったように思います。
行政は住民のために仕事をしています。
行政の判断が全て正しいとは思いません。
常に住民の方に目を向け耳を傾ける姿勢が必要です。
たくさんの住民の意見を聞いてから判断することも必要です。
病院のことだけではありません。
行政の仕事は全て同じです。
施設を建設する場合も、制度を変える時も、開発計画を作るときも、一緒です。
パブリックコメントです。
協働のまちづくりと言っているんですからね。
まちづくりの基本は情報の共有化と協働です。
誰のために実施するのか、何のためにやるのか、進むべき方向は間違っていないのか、なぜこうしなくてはならないのか、これをすることによってどう解決するのか…
課題→検討→決定→実施→検証→修正の繰り返しです。
誤解があってはいけないので…決して町の決定に反対や批判をしているのではありません。
今回の決定は間違ってはいないと思います。
説明会では、なぜこういう決定となったのか、決定に達するプロセスをわかりやすく話しをされることを願っています。
必ず理解していただけると思います。PR
No.176|日記|Comment(6)|Trackback
維持と意地
2007/05/24(Thu)23:37
今後、設備の老朽化や医療設備を整備、過疎地における医師不足、看護婦不足のことを考えても、今が判断すべき時だと考えます。しかしながら過疎化対策、高齢化対策を考えると、病院は地域に必要不可欠なものでもあります。だから1つは必ず残せる体制を整備しておくことが大事だと思います。以上。
最後に 先日、夕張市の病院の現状についてNHKが放送していました。病院を残すために民間業者に経営をお願いしたら、民間業者は、施設が老朽化しているので出来ない。といったような返事をしていました。今まででも経営は苦しかったのに、民間になったからといって、そう簡単に運営できるはずもありません。単年度収支を合わすことが難しいのに、設備投資というものがすぐ目の前にあったのでは、引き受けられないのも当たり前のような気がします。なんかどこかのホテルみたいですね。
No.1|by 無職透明|
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