藤原正彦 著 「国家の品格」を読みました。数学者なのに凄い。全体的には、日本よがんばれ的なことですが、なかなかするどい角度から物事を観察されています。日本の現状、分析、世界との関わり、日本の過去の歴史的観点からの日本の素晴らしさ、武士道の教え、日本人の情緒・・・等 とても面白く読ませてもらいました。もう結構前に出てた本で、面白そうで、読もう読もうと思いながらやっと読むことができました。特に印象として残ったのは、父の教えで「弱いものを救う時は力を用いても良い」しかし五つの禁じ手がある。①大きいものが小さいものをぶん殴ってはいかん。②大勢で一人をやっつけちゃあいかん。③男が女をぶん殴っちゃいかん。④武器を手にしてはいかん。⑤相手が泣いたり謝ったりしたらすぐやめなくてはいかん。「この五つは絶対守れ」なぜか・・・「卑怯だから」です。藤原正彦さんは、武士道に非常に関心をもっていて、日本の美徳に、情緒と武士道をあげておられます。
町の品格というものもあるでしょう。わが町はどうでしょうか。国の動向によって、あっちにいったり、こっちにいったりしていないでしょうか。バブル前には起債を使って欲しい施設、あったらいいと思う施設をどんどん作ってはいなかったでしょうか。合併したらいいことがあるよという口車に乗って、町の将来も考えず、大切な調整もそっちのけ、住民サービスも後から考えることはしなかったでしょうか。市場原理、民間委託という名のもと内容はともかく、安ければ良いと簡単に実施してはいないでしょうか。子育て支援計画を作れと言われてたら作る、しかし主体がないので作っても何もしないということはないでしょうか。危機感がないため、何を重点的にしなくてはならないのかが判らないってことはないでしょうか。間違ったことをしても、簡単に謝らない、できれば表にでないように考えてはいなかったでしょうか。そんな町ではないですよね。国や県がそうしなさいと言われれば、やらないわけにはいきませんよね。国や県に逆らうことはできませんよね。
国もここ数年の施策の反省をし、藤原さんが提唱する昔ながらの日本の品格を取り戻す体制をとって欲しいものです。同じく町も、歴史や文化を大切にして住民に心から信頼され、愛される行政組織を作り上げてほしいものです。
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