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げーくんの日記

わたしは世界にひとりしかいません。そんなわたしが、日々の出来事で感じることや、ふと頭に浮かんだことを綴ります。お暇なら見てね。

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2024/05/01(Wed)16:58

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自治研から

2008/05/18(Sun)18:32

17日、18日と庄原市で「広島県本部自治研集会」が開催されました。

私も参加してきました。17日は全体集会で、廿日市市の元市長さんの講演や、夕張市の現状報告があり、18日は、5つの分科会にわかれての会議でした。私は第2分会の「まちづくり」で中山間地域の課題」について報告しました。

以前報告しましたが再度掲載します。

中山間地域の課題


はじめに

2007年度、国土交通省において、維持・存続が危ぶまれる集落の新たな地域運営と資源活用に関する方策検討するため国土施策創発調査が実施されました。
調査課題としては、①人口減少、高齢化に伴い維持・存続が危ぶまれる集落の存在。②従来の集落維持再編方策(集落単位・地元住民担い手前提)の限界と新たな発想の必要性。③地元住民に加え、近隣集落、NPO、企業等の多様な主体と連携を図りつつ、「新たな公」の考え方に立った新たな協働の仕組みの必要性があります。
この調査は全国で実施され、島根県においては社会実験、茨城県、広島県においてはワークショップ等が行われました。
広島県においては安芸太田町の三地域で、多様の主体の参画による持続可能な地域運営と資源活用を図るための協働の仕組みを中心とした方策の検討を目的として、集落状況調査、集落座談会(ワークショップ等)が実施されました。


集落座談会

事前アンケート(地域の課題・地域の宝・これからの取り組み方向等)を行い、第1回座談会で地域の課題の抽出・共有化を行いました。第2回座談会では地域の宝の抽出・共有化、地域の集落点検(世帯・家族構成などを把握)、第3回では地域の宝の活用方策、地域課題への対応方策を検討し地域としての取り組み方向の決定を行いました。第4回では地域としての取り組み方向の実現に向けた検討、地域における継続的な検討のあり方について座談会を行いました。
地域への効果としては、たくさんの意見を出し合うことで現状に対する共通理解が形成され、地域の皆さんから新たなアイデア、従来よりも踏み込んだ具体案が出ています。また地域で改めて住民が集まり地域について考え、協議することの重要性が明確になったようです。


大きな課題

全国の中山間地域や過疎地域で暮らす地域住民が現制度の中でどのような生き方をしていくかという大きな課題があります。少子高齢化が進み、人口が減り、森林や農地を維持することが出来ない地域が今後増えていく現状を、どうやって変えていけばよいのでしょうか。日本の長い歴史の中で農地を守り森林を維持し経済が循環していたサイクルが戦後の高度成長により変化をもたらせました。地方の若者が都市部に組み込まれ、中山間地域の大半は過疎という現状に進んでいきました。国は法のもとに過疎対策を実施しましたが財源的な支援はあったものの、根本的な解決、人口減には歯止めは出来ませんでした。
国としての課題と解決策、県としての解決策、町としての解決策、地域としての解決策、それぞれの立場で消滅していく集落をどうするのか、逃げることなく真剣に考えていくことが大切だと感じています。

地域担当者の役割

安芸太田町では2006年からスタートした「地域担当制」という制度があります。2004年の町村合併により役場の距離が遠くなり、住民と職員との繋がりも薄れ、町の周辺部では不安も広がっていました。その解消のため全職員が地域担当として、地域に溶け込み行政情報の提供や地域住民と協働して地域づくりを推進しようとする制度です。
調査対象地域には地域担当者がおり、調査事前打ち合わせから4回の座談会、先進地視察、担当課と地域との連絡調整等の業務を担ってもらいました。通常の業務を行いながら、地域担当としての業務もこなしていく、休みの日にも地域に出かけて座談会や打ち合わせ等、職員としては大変忙しかったと思います。しかし、地域住民には大人気です。こんな遠くまでわざわざ来てくれる、休みの日にも来てくれる、地域住民と一緒に考えたり、悩んだり、いろいろな情報も提供してくれる。地域のために行政職員がこんなにがんばってくれている、地域の者も自分たちの住む地域のことは自分たちが考えて課題を解決していかなくては。行政に頼ってばかりでなく、自分たちでできることは自分たちでやっていこう。そんな声がどの地域からも聞こえてきました。これこそ地域担当制の目的でもあります。


島根県の取り組み

3月20日に島根県で「中山間地域から新たな『郷(さと)』の時代を創る全国フォーラムが開催されました。島根県においては2つの地域で社会実験が行われました。
1つの地域では、旧小学校に里山セミナーハウスに2名のスタッフが常駐し、事業に係る地域内外の「つなぎ役」を担っています。島根県立大学生による「里山レンジャー」が実働隊となり5つの重点モデル集落を中心に、個別の集落や地域住民だけでは難しくなってきた活動や調査を行っています。もうひとつの地域はNPOが中心となり、住民の暮らし、生活、農林地、家屋管理を包括的にサポート支援する「集落支援センター」の設立と運営の可能性を検証しています。
2つの社会実験は、集落維持が困難になった集落であっても地域外からの人材により農地、草刈、水路掃除、企画運営などを実施してもらうことによって集落機能を維持していけるということです。問題はその人件費の財源をどうするかでしょう。


町の方向性

今回の調査は安芸太田町に非常に大きな問題意識を与えてくれました。町として今後消滅してしまう可能性のある地域を行政としてどう支えていくべきか、何を支援するべきなのか、最終的にどうするのか、非常に難しいテーマです。

個人的な思いを述べさせてもらうと、集落の現状に対して対応は違ってくると思われます。集落によって人数は多くても隣近所の繋がりのない地域(都会でもありうる)ところもあれば、人数は少ないが隣近所の繋がりが活発でお互いが助け合って生活が出来ている地域もあります。集落の現状をはっきりと認識することが必要です。
地域(集落)がどうしたいのかが一番重要だと思います。集落としての維持が難しい状況になった時、地域がこのままで良いと感じているのか、危機感を感じてどうにかしたいと思っているのか、大変大きな違いがあります。このとき行政としての対応は、危機感のある集落には積極的に入っていけますが、このままで良いという集落には参画しにくい状況があります。一番難しいのは今までいろいろな取り組みはやってきたが効果がない、いくらやってもこの状況は改善することはないと諦めている集落です。こういった集落に対して行政としてどう係っていくかです。将来に対して不安を抱いており、地域をまとめていけるリーダーが不在の場合があります。行政職員が地域担当として積極的に係り、地域全体で現状把握、課題整理、課題解決に向けた具体的な取り組みについて検討していくことが良いと考えます。行政として結果がどうなろうと、地域と一緒に進んでいく勇気が必要だと思います。



日本のあり方

集落調査を考える中で、日本の国としてのあり方が問われているように感じます。都市と農村の関係、医療制度、社会保障、農林業政策、食糧問題、環境問題が浮かび上がってきます。どこの地域に住んでいても全ての国民が安全に暮らし、楽しく暮らし、安心して暮らし、豊かに暮らし、誇りを持って暮らすことのできる国であってほしいと思います。日本の国を人間の体で表現すると、東京を中心とする都市部が、脳や心臓かも知れません。中山間地域の安芸太田町は指先の細い血管であり、消えようとする集落はほんの小さな細胞でしょう。しかし、主要な臓器以外の末端の血管や細胞が次々とダメになれば一個の人間として機能できるでしょうか。国は中山間地域や過疎地域を切り捨てるという概念でなく、地域の個性や特性を活かした国づくりを行い全ての人々が幸せに暮らせる国になってほしいものです。

特に興味を持ったのは三原市の議員さんのレポート報告でした。協働のまちづくりを進めるためには、情報の公開はさけれない。住民と一緒に町づくりをするためには情報の共有化、それを確保するためには「まちづくり基本条例が必要。まったくそのとおりです。同じ考えの方がいるのはとてもうれしい♪

昨年度お世話になった地域事務所の方も参加されていました。(席が私の前でした)

北広島のレポートも良かった♪

病院の関係もレポート報告されてました。ご苦労様でした。

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No.275|日記Comment(0)Trackback()

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